桃太郎には戦闘シーンの描写が少ないので加えてみた

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桃太郎

桃太郎。未だ子供達に絶大な人気を誇る古来のヒーロー。

作者不詳とされるもストーリーは皆も知るところ。

青年が犬猿キジという仲間を連れて宿敵である鬼を倒す一大スペクタルである。

この桃太郎に対して、ふと思うことがある。

少年漫画の鉄板とも言えるストーリーにしては戦闘シーンの描写があまりにも少ないのではないだろうか?

如何にして鬼を倒すのか、その「過程」がすっぽりと抜け、「勝利」という結末のみが末代まで語り継がれているのである。

これではあまりに臨場感に乏しいところ。

そこで幼少期より少年漫画と共に育ってきた筆者が戦闘シーンを加筆してみるというのが今回の試みだ。

ひょっとすると表現が某漫画に引き摺られるかもしれないが何卒容赦していただきたい。

桃太郎の戦闘シーンを抜粋

旅の始まり

昔々、あるところにおじいさんとおばあさんがおりました。

・・・。

桃太郎が戦闘行為を行うのは最後だけである。一気に飛ばして行こう。

(中略)

最終決戦へ

鬼ヶ島に辿り着いた一行。

何やかんやでモブの鬼達を薙ぎ払い、ラスボスの元へ。

鬼「ふはは、私がいる限り人間界に平和が訪れることはないっ!」

鬼達のボスの戦闘力は他の追随を許さない程に圧倒的であった。

規格外の体躯は軽く見積もって3m。チェ・ホンマンをも軽く凌駕する。

さらに、希少な「金」でできたこん棒を携えている。金は鉄よりも比重が大きい。正面から食らったら致命傷は避けられないだろう。あれだけの重量の武器を軽々と持ち上げている膂力。そう、その姿は文字通り鬼に金棒であった。

圧倒的な力量の差を一行は痛感していた。刀を握る桃太郎の手にも汗がにじむ。

中でも最も軽量のキジ。金棒による一撃を想像すると鳥肌が立つのを抑えきれない。呆気なく、踵を返しキジが逃げ出す。

キジ「アッシ、きびだんごもういらねぇっす。すんません桃さん。」

あいつ、あんなにチキンだったとは!

余談だが鳥類の踝は人間でいう膝がある位置にある。

制空権にかけては優勢かと思われた一行であったが、キジの離反により思惑は外れてしまう。しかし、そんなことで動揺している場合ではない。

犬「キジがいなくなったからって、おいらたちが尻尾巻いて逃げるわけにはいかねぇ!」

桃太郎たちは果敢に鬼の懐に攻め入り金棒と刃を交える。しかし攻撃を受け流すだけで精一杯だ。

鬼はその腕力を活かし片手で軽々と金棒を振り回す。

手数の多さに犬も猿も攻撃の起点を見出せないでいる。

こ、このままじゃこっちの刀が保たない!

桃太郎は距離を取り、刀を鞘に収めた。そして、抜刀術の構えを取る。

鬼「ほう、居合か。おもしろい。受けて立とう。」

桃太郎、堕つー?

征くぞっ!

一瞬の静寂の後、桃太郎が仕掛ける。

それは目にも止まらぬスピード。桃太郎の鞘から放たれた一閃は鬼を逆袈裟斬りで捉えたかに見えた。しかし・・・。

パキーン。ドスッ。

なっ、何・・・。

交叉法で放たれた鬼の一撃は桃太郎の刀を真っ二つにしてしまったのだ。

お、俺の刀が。おじいさんが奮発して買ってくれたのに!

余談だが当時の一般的な刀の値段は25両とも言われている。現代の価値に換算すると125万~250万。芝刈で生計を立てていたおじいさんはおそらく保険を解約するなどして工面したに違いない。

桃太郎の意識が刀に向かった一瞬を鬼は見逃さない。

金棒による渾身の一打を放つ。吹っ飛ばされる桃太郎。

猿「桃太郎さーんっ!」

犬「桃、返事をしろー!」

桃太郎はぴくりとも動かない。

犬「許さねぇ、桃の仇は絶対にとる!」

猿「犬猿の仲なんて言ってる場合じゃないですね。犬、連携プレーで鬼を倒しましょう。」

犬「あぁ、桃が勝てねーんじゃ俺らに万が一にも勝ち目はないだろうけどな。弔合戦だ!」

尊い犠牲

圧倒的な力を持つ鬼に挑む二匹。しかし彼らの牙も爪も鬼には届かず二匹は無惨にもやられてしまう。

犬「ち、ちくしょう・・。」

倒れる二匹。身動きの取れない猿の首輪を掴み上げ、鬼が不適に笑う。

鬼「久々に愉しませてもらったがな。そろそろ終わりにしようか。」

桃太郎がふらふらになりながらも立ち上がり叫ぶ。

桃「や、やめろ。犬と猿には手をだすな。」

鬼「手をだすとは、こういうのを言うのかな?」

刹那、鬼の一撃が猿の身体を貫く。

桃「さ、猿ーっ!」

投げ捨てられた猿を抱き上げる桃太郎。猿は桃太郎を見上げるも流れる血は止まらない。

猿「す、すみません。ずっとお供するって約束、守れなくなっちゃいました。僕はここまでです。平和になった世の中で、桃太郎さんと猿回ししたかった・・な・・・。」

余談だが猿回しは狂言・歌舞伎と並んで千年に及ぶ歴史を持つ伝統芸能である。その規模は当時に比べると小さなものとなってしまったが未だその伝統を守る日光猿軍団には敬意を表する。

冷たくなっていく猿。打ちひしがれる桃太郎。その姿を嘲笑うかのように鬼は言う。

覚醒

鬼「ふ、呆気なかったな。案ずるな。貴様もすぐに息の根を止めてやろう。その哺乳類のようにな。」

その時、猿の魂が桃太郎の中へ。猿の尾を宿した桃太郎が怒りで戦闘民族として覚醒する。

桃「その哺乳類のように?・・・」

桃「猿のことか・・・?猿のことかー!?」

猛る桃太郎。髪は漆黒から眩い金色となり瞳は翠色へ。

次号。「鬼の目にも涙。知られざる鬼の過去」

乞うご期待!

(続きません)

おわりに

こんな感じだったらもっと子供達がわくわくしながら桃太郎の話を聞いてくれるとおもうけど、どうでしょうか?

もし、続きを書いて欲しいってリクエストがあったら書きます。たぶんないけどね。

ではっ!